FX取引口座から迅速に資金を出金できるかどうかは、リスク管理をする上で非常に重要な要素の一つです。
海外FX業者では、入金同様に、幅広い出金方法を提供しています。
しかし、
「クレジットカードで入金した場合は、その入金額まではクレジットカードでの出金が優先される」
といったように、入金した方法によって、出金できる方法が限られてくる場合があります。
国内銀行送金による出金のみを提供する国内FX業者と比べて、種類が多いので混乱することもあるかもしれません。
ですが、さほど複雑ではありませんので安心してください。
それでは、海外FX業者が提供する出金方法とその出金ルールについて見ていきましょう。
Contents
海外FX口座からの出金方法
海外FX口座からの出金方法には、主に以下の5つの方法があります。
- クレジットカード/デビットカード
- 国内銀行送金
- 海外銀行送金
- 電子ウォレット
- ビットコイン(仮想通貨)
出金方法別の出金時間と手数料についてまとめてみました。
出金時間 | 手数料 | |
---|---|---|
クレジットカード/デビットカード | 海外FX業者の処理時間(20分~3日)+カード会社の処理時間(最大45日) | ほとんどの場合が無料 |
国内銀行送金 | 1~2日 | 1%(出金額が30万以下は一律3000円) |
海外銀行送金 | 2~14日 | 約4000円~ |
電子マネー | 1~2日 | 無料~2.5% |
ビットコイン | 1~3日 | 出金額により無料または出金額の1% |
それぞれの出金方法の特徴について、詳しく見ていきましょう。
クレジットカード/デビットカード
クレジットカードやデビットカードによる出金は、海外FX業者ではよく利用される方法の一つです。
出金が可能な資金
- カード入金額(キャンセル処理できるもの)
出金ができない資金
- 入金から一定期間が過ぎた為に、キャンセル処理ができないカード入金額
- カード以外の方法での入金額
- 取引で得た利益
カードで入金した場合は、その入金額までは同じカードでの出金が優先されるというルールがあります。
したがって、カードで入金して、出金するときには銀行送金や電子ウォレットを利用する、ということは基本的にできません。
しかし、これには例外があります。それは、カードを入金してからある一定期間経過した後に、出金をする場合です。
カード会社によって異なりますが、半年~1年経過すると、カードでの出金ができなくなるケースが多いようです。
この場合に限り、国内や海外の銀行送金や電子ウォレットにより、出金することができます。
出金時間・手数料・その他の特徴
- 出金時間・・・海外FX業者の処理時間(20分~3日)+カード会社の処理時間(最大45日)
- 手数料・・・ほとんどの場合が無料
- 取扱い業者が多い
- カード出金とは、カード利用(=カード入金)額のキャンセル処理による返金を意味する
- 取引口座へカードで入金した場合は、カードのポイントが付与される場合がある
主要海外FX業者ごとの出金時間、手数料、国際ブランドについてまとめてみました。
出金時間 | 手数料 | 国際ブランド | |
---|---|---|---|
AXIORY | 24時間以内に処理後、約3日~20日で着金 | 無料 | VISA |
Titan FX | 1営業日以内に処理後、約1~4週間で着金 | 無料 | VISA/Master Card(デビットカードはVISAのみ) |
IFC Markets | 約1~5日で着金 | 無料 | VISA/Mastercard |
LAND-FX | 1~2営業日以内に処理後、約3~45日で着金 | 無料 | VISA/Mastercard |
iFOREX | 3営業日以内に処理後、約1ヶ月以内に着金 | 無料 | VISA/Mastercard/JCB/Diners/AMEX |
FBS | 基本は20分以内、最大でも24時間以内に処理後、約1週間以内に着金 | 1ドル | VISA |
XM | 24時間以内に処理後、約1週間~1ヶ月で着金 | 無料 | VISA |
多くの海外FX業者がカードでの入金サービスを提供しており、手数料については、ほとんどの場合が無料です。
クレジットカードでの入金はほとんどの場合が即時反映ですが、出金にはやや時間がかかります。
海外FX業者による出金処理は、早いところで20分、遅くても3営業日以内には終了します。
しかし、その後にカード会社が着金処理をするのに、約2日~45日かかってしまいます。
したがって、すぐにその資金を使いたい人には、クレジットカードでの出金は不向きと言えるでしょう。
時間がかかってしまうのには理由があり、カードによる出金とは、カード利用額のキャンセル処理による返金のことを意味します。
カードで海外FX口座に入金する場合は、その入金額は「ショッピング」として計上されます。
そのカード利用額をキャンセル処理することで、顧客の銀行口座に返金されるというシステムです。
したがって、着金までに時間がかかってしまうのです。
また、このシステムにより他の方法で入金した場合には、カードによる出金はできません。
カード入金額以上の資金を、カードで出金することも不可で、利益分は指定の銀行口座へ支払われます。
※電子ウォレットでの出金ができる取引業者もあります
具体的なカードによる出金例
①クレジットカードで入金して利益が増えた場合
②クレジットカードで入金して利益が減った場合
③クレジットカードで入金して利益が増えた場合の経路
※既にクレジットカードで引き落としされている場合は、出金額分はキャンセル扱いとなり、翌月に持ち越しとなります。
また、FX取引口座へカードにより入金した場合は、その金額に応じてカードのポイントが付与されますが、このキャンセル処理により、このカードのポイントも消滅しますので、注意が必要です。
国内銀行送金
国内銀行送金による出金とは、海外FX業者が日本国内の銀行で開設した口座から、顧客の国内銀行口座へ資金が出金される方法です。
出金が可能な資金
- 国内銀行および海外銀行送金による入金額
- 入金から一定期間が過ぎた為に、キャンセル処理ができないカード入金額
- 取引で得た利益
出金ができない資金
- カードによる入金額(キャンセル処理できるもの)
- 電子ウォレットによる入金額
- ビットコインによる入金額
クレジットカードやデビットカードに比べ、多くのケースで出金が可能であることが、国内銀行送金のメリットです。
国内や海外の銀行からの入金額、入金から一定期間経過したためキャンセル処理ができないカード入金額、取引で得た利益はすべて、国内銀行送金により出金ができます。
出金時間、手数料
- 出金時間・・・1~2日
- 手数料・・・数百円
海外銀行送金による出金と比べて、出金時間が短く、受取銀行や仲介銀行に払う手数料がないのでコストも安くすみます。
海外銀行送金
海外FX業者の海外銀行口座から、顧客の国内銀口座へ出金される方法が、海外銀行送金による出金です。
出金が可能な資金
- 国内銀行および海外銀行送金による入金額
- 入金から一定期間が過ぎた為に、キャンセル処理ができないカード入金額
- 取引で得た利益
出金ができない資金
- カードによる入金額(キャンセル処理できるもの)
- 電子ウォレットによる入金額
- ビットコインによる入金額
国内銀行送金同様に、多くのケースで海外銀行送金での出金が可能であることが、メリットです。
出金時間・手数料・他の特徴
- 出金時間・・・2~14日
- 手数料・・・約4000円~(海外FX業者の出金手数料+受取銀行・経由銀行への手数料など)
- 海外送金を受け付けられない国内銀行がある
- すべての海外FX業者で取扱いがある(※)
(※)2023年5月現在、Titan FXでは海外銀行送金を停止中です。
主要な海外FX業者での出金時間や手数料をまとめました。
出金時間 | 手数料 | |
---|---|---|
AXIORY | 24時間以内に処理し、約3~14日で着金 | 2万円以上は無料+受取銀行・経由銀行の手数料(2万円未満は1500円の手数料) |
IFC Markets | 2~3営業日 | 仲介銀行の手数料+為替手数料 |
LAND-FX | 1~2営業日で処理後、3~5日で着金 | 45ドル+中継銀行の手数料+着金手数料 |
iFOREX | 3~4営業日 | ・10万円以上は月3回まで手数料無料 ・10万円未満、または月4回目以上の出金時は、2000円+受取銀行の手数料(最低2500円) |
FBS | 20分~2日 | 30ユーロ |
XM | 24時間以内に処理後、2~5日営業日で着金 | 40万円以上は無料+受取銀行・経由銀行の手数料 |
出金依頼をだしてから実際に着金するまでは、早くて2日、遅くて14日程かかります。
海外FX業者への出金手数料は、ある条件を満たせば無料になることがあります。
例えばiForexの場合、10万円以上は月3回まで手数料無料(受取銀行の手数料は別途必要)となりますが、10万円未満や月4回目以上の出金時には2000円の手数料と受取銀行の手数料がかかります。
海外FX業者への出金手数料以外にも、受取銀行や経由銀行などへの手数料を合わせるとトータルで約4000円ほどかかってしまいます。
経由銀行や受取銀行の手数料は銀行によって異なるので、あらかじめ確認したほうが良いでしょう。
注意点としては、国内銀行によっては、この海外銀行送金による出金を受け付けないところがあることです。
まずは、SWIFTコードを持っていない銀行の場合です。
SWIFTコードとは、世界中の銀行ごとに振り分けられた識別コードで、海外送金の時は、送金先である日本の銀行のSWIFTコードを入力する必要があります。
したがって、このSWIFTコードを持たない銀行には、海外送金をすることができません。
ネット銀行などがこれに該当します。
次に、SWIFTコードはあるが、海外FX業者が出金先として認めていない場合です。
ゆうちょ銀行などがそれに該当しますので、「自分の口座がある国内銀行が、海外からの入金を受け付けているかどうか」を、あらかじめ確認する必要があります。
電子ウォレット
近年、増えているのが「bitwallet」「Sticpay」など、電子ウォレットでの入出金です。
電子ウォレットに入金した資金を、海外FX業者へ入金する方法になります。
出金が可能な資金
- 電子ウォレットによる入金額
出金ができない資金
- 電子ウォレット以外の方法での入金額
- 取引で得た利益(※)
(※)利益分も電子ウォレットで出金できる業者もあります。
出金時間・手数料・他の特徴
- 出金時間・・・1~2日
- 手数料・・・無料~100円(別途、各電子ウォレットへの手数料)
電子ウォレットでの出金は、1~2日で反映されるのが大きな魅力の一つでしょう。
また、多くの海外FX業者が採用しているため、複数の業者を利用している場合も一括管理できるのもメリットです。
また、電子ウォレットへの入金には多種多様な方法があるため、海外FX業者で対応していない方法での入金も可能です。
ただし、電子ウォレットへの入出金時に手数料がかかりますので、注意が必要です。
ビットコイン(仮想通貨)
ビットコインでの出金サービスを提供する海外FX業者もあります。
海外FX口座の資金をビットコインへ換金し、顧客の「ビットコインウォレット(仮想通貨の保管場所)」へ、そのビットコインを出金するという方法です。
最近注目を集めるビットコインでの出金を扱う海外FX業者は、「Titan FX」「GEMFOREX」「Exness」「BigBoss」「easyMarkets」の5社のみです。
出金が可能な資金
- ビットコインによる入金額
出金ができない資金
- 他の方法による入金額
- 取引で得た利益
ビットコインでの出金は、ビットコインで入金した時のみ、利用することができます。
したがって、例えば、銀行送金により入金した場合は、ビットコインで出金することはできません。
出金時間・手数料・その他の特徴
- 出金時間・・・約1~3日
- 手数料・・・出金額により無料または出金額の約0.5%
- ビットコインへの換金時の為替変動リスクが大きい
- 取扱い業者がまだ少ない
ビットコインによる出金を取り扱う業者の中から、「Titan FX」「GEMFOREX」「BigBoss」の出金時間と手数料についてまとめてみました。
出金時間 | 手数料 | |
---|---|---|
Titan FX | ブロックチェーンによる承認手続き完了後、1営業日 | 無料 |
GEMFOREX | 約1~3営業日 | 無料 |
BigBoss | 24時間以内に処理し、着金は約1~2営業日 | BTC/JPYの場合0.002BTC |
他の出金方法に比べて、出金時間が平均1~3日と短く、手数料も安いのがメリットです。
しかし、ビットコインのデメリットとしては、為替変動リスクが大きいことが挙げられます。
ビットコインの相場は非常にボラティリティ(価格変動率)が高いのが特徴です。
海外FX口座の通貨からビットコインへ換金されるときの相場レートが、ビットコイン入金時のレートより不利な場合は、為替差損が生じることを理解する必要があります。
入金方法ごとの出金ルール
海外FX口座からの出金方法の特徴は、入金した方法によって、出金できる方法が限られてくることです。
少し複雑に感じる「入金方法ごとの出金ルール」について、まとめてみました。
- カード入金額までは、カードで出金する
- カード入金後、一定期間が経過した為にキャンセル処理ができない入金額は、国内・海外銀行送金により出金する
- 国内銀行送金の入金額に関係なく、国内・海外銀行送金で出金する
- 海外銀行送金の入金額に関係なく、国内・海外銀行送金で出金する
- 電子ウォレット入金額までは、電子ウォレットで出金する
- ビットコイン入金額までは、ビットコインで出金する
複数の方法で入金した場合
ほとんどの海外FX業者では、出金優先順位のルールを設けています。
複数の方法で入金した場合、出金優先順位の高い方法から出金していきます。
独自のルールを設けている業者もありますが、一般的な優先順位は以下の通りです。
- クレジットカード
- 電子ウォレット
- 銀行送金
例えば、XMでの具体例を見ていきましょう。
出金時に注意すること
海外FX業者の中でも、「アンチ・マネー・ロンダリング規約(AML)」を順守するところが多くなってきています。
その影響で、海外FX口座から資金を出金する際には、以下の点について注意する必要があります。
- FX取引口座の名義と、クレジットカードやデビットカードの名義が同じである
- FX取引口座の名義と、国内または海外の銀行口座の名義が同じである
- 出金の際に使用するメールアドレスが、海外FX業者に登録したメールアドレスと同じである
- 海外銀行送金により出金する際、資金を受ける口座の国内銀行から、海外入金の理由について聞かれる場合がある
- 名前や現住所を確認できる証明書や書類の提出を求められる
- クレジットカードやデビットカードの写しの提出を求められることがある
出金の大前提として、FX取引口座名義が、カードや銀行口座の名義と同じであること、そして出金で使用するメールアドレスが、海外FX業者へ提出したものと同じであることが必要です。
また本人確認書類や、海外入金に関する問い合わせを銀行から受ける場合があることを、覚えておいてください。
まとめ「海外FX口座からの出金方法を徹底解説!」
海外FX業者では、主にクレジットカードやデビットカード、国内または海外の銀行からの送金、電子ウォレットやビットコインによる出金方法があります。
その特徴は、入金した方法によって、出金できる方法が変わってくることにあります。
しかし、「入金方法ごとの出金ルール」の欄を見ていただければわかるように、決して難しくはありません。
出金方法によって出金時間にばらつきがあり、早くその資金を使いたい時には、電子ウォレットやビットコインなどのオンライン決済による出金がおすすめです。
銀行送金を使う場合は手数料がネックですが、利益分もまとめて出金できるメリットがあります。
経由銀行や受取銀行の手数料は、銀行によって変わってくるので、事前に確認するようにしましょう。
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