海外FXのマージンコール&ロスカットを徹底解説!

マージンコール ロスカット

顧客の資金を守るために、FX業者が提供するサービスには、マージンコールとロスカットがあります。

 

このマージンコールやロスカットが執行される水準は、取引業者により異なりますが、海外FXのほうが、国内FXよりもその水準が低い傾向にあります。

それでは、海外FXのマージンコールとロスカットについて、徹底解説していきましょう。

マージンコールとは?

マージンコールは、顧客の損失がある一定水準に達したときに、FX取引業者が顧客に対して出す警告のことを言います。

マージンコールの意味

マージンコール(Margin Call)とは、顧客が保有するポジションの含み損がある一定水準に達した時に、FX業者が顧客に対して出す「警告」です。

メールや取引画面で通知され、ロスカット(強制決済)される水準に近づいていることを知らせます。

このマージンコールが行われる水準は、取引業者によって異なりますが、ロスカットが執行される水準よりも高い場合がほとんどです。

取引業者よっては、マージンコール自体がサービスとして提供されていない場合もあります。

証拠金維持率に注意

マージンコールとロスカットの水準は、一般的に、証拠金維持率で表されます。

<証拠金維持率の計算式>

「証拠金維持率=有効証拠金÷必要証拠金×100」

  • 証拠金(取引証拠金)・・・FX取引をするために、顧客が取引業者へ担保として預ける資金
  • 必要証拠金・・・証拠金のうち、FXで実際に通貨を売買するために必要となる資金
  • 有効証拠金・・・「(証拠金±含み損益)-注文証拠金(まだ約定していない新規注文のための必要証拠金)」

具体的な例を見てみましょう。

① 証拠金として1万円を取引口座に入金し、「米ドル/円」を1万通貨購入(レバレッジは400倍で、必要証拠金は2,500円)

「証拠金維持率 400% = 有効証拠金 10,000円 ÷ 必要証拠金 2,500円 × 100」

② その後、相場が思惑と逆に75pips動き、7,500円の含み損が発生した場合

「証拠金維持率 100% = 有効証拠金 2,500円 ÷ 必要証拠金 2,500円 × 100」
※すべて「1ドル=100円」で計算しています

取引業者が定めるマージンコールの水準が、証拠金維持率100%である場合は、上記の例の②のときに、業者から顧客に対してマージンコールの通知が出されます。

マージンコールが通知された時の対処法

マージンコールの通知が来たときは、主に以下の2つの方法で対応することで、マージンコールを解消することができます。

<マージンコールの対処法>

  1. 証拠金の追加入金
  2. ポジションの一部決済

マージンコールの対処法
①の場合は、証拠金の追加入金によって、証拠金維持率を上げる方法です。

この際に注意すべきことは、入金方法によっては、追加入金額が取引口座へ反映されるのに時間がかかるケースがあることです。

その間に相場が大きく変動したために、損失が拡大し、マージンコールの解消どころか、ロスカット水準にまで損失が達してしまう可能性もあります。

したがって、入金方法ごとの取引口座反映時間をよく把握し、時間に余裕をもって追加入金することをお勧めします。

 

②の場合は、保有ポジションの一部を決済することで、必要証拠金額の割合を減らし、証拠金維持率を上げる方法です。

ロスカットとは?

マージンカットの水準からさらに損失が拡大し、一定の水準に達すると、ロスカットが発動されます。

ロスカットの意味

ロスカットとは、顧客の保有するポジションの含み損がある一定の水準に達したときに、取引業者が強制的にそのポジションを決済することを言います。

強制決済することで含み損を確定し、顧客の資金を守ることをその目的とします。

例を見てみましょう。

<マージンコールとロスカットの例>

  • マージンコール 維持証拠金が100%で通知
  • ロスカット   維持証拠金が60%で執行
  • 証拠金として1万円を取引口座へ入金し、「米ドル/円」を1万通貨購入
    (レバレッジ 400倍、必要証拠金 2,500円)
相場が思惑とは逆に動き、7,500円(75ppips)の含み損が発生
「証拠金維持率 100% = 有効証拠金 2,500円 ÷ 必要証拠金 2,500円 × 100」となり、マージンコールを通知

さらに相場が動き、8,500円(85pips)の含み損が発生

「証拠金維持率 60% = 有効証拠金 1,500円 ÷ 必要証拠金 2,500円 × 100」となり、ロスカットを執行

※すべて「1ドル=100円」で計算しています

ロスカットが執行される水準は、取引業者により異なります。

ロスカットの執行方法

ロスカットは、次の二つの方法で執行されます。

<ロスカットの執行方法>

  1. 全てのポジションを同時に強制決済する
  2. 損失の大きいポジションから順番に強制決済する

①の場合は、証拠金維持率がロスカットレベル(ロスカットが執行される水準)に達したときに、顧客が保有する全てのポジションを強制決済する方法です。

②の場合は、ロスカットレベルを割り込んだときに、顧客の保有する複数のポジションのうち、損失が最も大きいポジションから順番に強制決済していく方法です。

取引口座の証拠金維持率がロスカットレベル上回った時点で強制決済がストップされるので、一部のポジションはクローズされずに残る場合もあります。

どちらの方法を採用しているのかは、取引業者により異なるので確認が必要です。

ロスカット防止法

ロスカットを防止する方法は、主に4つあります。

<ロスカットを防ぐ方法>

  1. 追加証拠金の入金
  2. ポジションの一部決済
  3. ポジションの逆指値決済注文を出す
  4. 余裕をもった資金運用
ロスカットを防ぐ方法

マージンコールがある取引会社の場合は、その通知が来た段階で、①の追加証拠金の入金や②の保有ポジションの一部決済により、証拠金維持率を上げることができます。

マージンコールがサービスとして提供されていない場合は、自分の取引口座の証拠金維持率を常に意識しつつ、トレードをする必要があります。

ロスカットされる水準に証拠金維持率が達しないように、保有ポジションの逆指値決済注文を出しておくことも有効です。

また、ポジションを持ちすぎると少しの相場変動で証拠金維持率が下がり、ロスカットされてしまう危険性があるので、ある程度余裕のある資金管理をしたほうが良いでしょう。

ロスカット時の注意点

ロスカットは、顧客の損失拡大を防ぐためのサービスのひとつですが、状況によっては損失が拡大する場合もあります。

<ロスカットが希望価格で約定されないケース>

  1. 相場が大きく変動する場合
  2. ロスカットレベルに達し、実際に強制決済されるまでに時間差がある場合

何か大きな材料があったために相場が急変動する場合は、希望価格で強制決済されないことがあります。

取引口座の証拠金維持率がロスカットレベルに達した後、実際にポジションの強制決済が執行されるまでの間に相場が動いた場合も、希望価格で約定されない可能性があります。

その際、証拠金以上に損失が出る場合があり、取引業者によりその対応は異なります。

<証拠金以上の損失発生時の取引業者の対応>

  1. 顧客に対し、証拠金以上の損失分の入金を請求する
  2. 証拠金以上の損失分を取り消す「ゼロカットシステム」により、顧客に対し、マイナス分の請求をしない

「ゼロカットシステム」とは、取引口座への入金額までしか損失がでないシステムです。

上記のような理由により入金額以上の損失が出たとしても、取引業者がその損失分を取り消し、顧客の取引口座の残高を「0」に回復してくれます。

国内FXの場合は、ゼロカットシステムを採用している取引業者はないため、①のように損失分の入金を請求されます。

このシステムを採用している海外FX業者の場合は、②のように損失分を入金する必要はありません。

海外FXは、国内FXよりもはるかに高いレバレッジでのトレードが可能であるため、ハイリスクハイリターンの取引となりがちです。

ゼロカットシステムがあれば、より安心してトレードをすることができるため、自分の取引業者がこの制度を採用しているかどうかを確認することは大変重要です。

ゼロカットシステムについては、こちらで詳しく解説しています。

「海外FXは追証なし!ゼロカットシステムについて詳しく解説」

ロスカットレベルの違いによるメリット・デメリット

ロスカットは取引業者によりその水準が異なりますが、そのロスカットレベルの違いにより、メリットやデメリットも異なります。

<ロスカットレベルと損失・資金効率との関係性>

ロスカットレベル  低い → 高い

損失        多い → 少ない

資金効率      良い → 悪い

ロスカットが低い場合は、資金効率が良くなることがメリットです。

ロスカットレベルが「0%」の場合は、取引口座へ入金した資金が「0」になるまでトレードをすることができるので、資金を最大限に利用することができます。

具体的な例を見てみましょう。

証拠金として1万円を取引口座へ入金し、「米ドル/円」を1万通貨購入
(レバレッジ 400倍、必要証拠金 2,500円)

① ロスカットレベル 100%

7,500円(75ppips)の含み損で、「証拠金維持率 100% = 有効証拠金 2,500円 ÷ 必要証拠金 2,500円 × 100」となり、ロスカット
② ロスカットレベル 60%
8,500円(85ppips)の含み損で、「証拠金維持率 60% = 有効証拠金 1,500円 ÷ 必要証拠金 2,500円 × 100」となり、ロスカット

③ ロスカットレベル 20%

9,500円(95ppips)の含み損で、「証拠金維持率 20% = 有効証拠金 500円 ÷ 必要証拠金   2,500円 × 100」となり、ロスカット

※すべて「1ドル=100円」で計算しています

ロスカットレベルが低くなるほど、有効証拠金が低くなり、入金した資金をぎりぎりまで活用できることがわかります。

その反面、損失が拡大していくことがデメリットです。

入金額以上の損失となった場合、ゼロカットシステムを採用していない取引業者の場合は、そのマイナス分を補填しなければなりません。

ロスカットレベルが高い場合は損失を抑えることができる為、顧客の資金をより多く保全できるのがメリットです。

デメリットとしては、強制決済されやすく、資金効率があまり良くないことが挙げられます。

ロスカットレベルが高いほうが良いのか、低いほうが良いのかは、トレーダーのリスク管理や投資戦略によって異なります。

強制決済されづらく、資金をより有効活用して取引をしたいトレーダーには、ロスカットレベルが低いほうが良いでしょう。

損失をなるべく抑えて、ある一定の資金を保全したいトレーダーには、ロスカットレベルが高いほう良いと言えます。

ロスカットとレバレッジの関係に注目

ロスカットレベルを比較するときには、レバレッジにも注目することが大事です。

レバレッジの違いにより、証拠金維持率がどのように変わるのか、例を見てみましょう。

50,000円の証拠金を入金し、「米ドル/円」を1万通貨購入した場合のレバレッジ別の証拠金維持率>

損失額pips証拠金維持率(レバレッジ400倍)証拠金維持率(レバレッジ100倍)証拠金維持率(レバレッジ25倍)
5,000円501800%450%112.5%
10,000円1001600%400%100%
15,000円1501400%350%87.5%
20,000円2001200%300%75%
25,000円2501000%250%62.5%
30,000円300800%200%50%
35,000円350600%150%37.5%
40,000円400400%100%25%
45,000円450200%50%12.5%

※すべて「1ドル=100円」で計算しています

レバレッジが高くなると、必要証拠金の額が減るため、証拠金維持率が高くなることがわかります。

ロスカットレベルにも到達しづらくなるので、資金をより効率的に運用することができます。

<「米ドル/円」を1万通貨購入するための必要証拠金>

  • レバレッジ 400倍・・・2,500円
  • レバレッジ 100倍・・・10,000円
  • レバレッジ  25倍・・・40,000円

資金を最大限に利用してトレードしたい場合は、レバレッジが高く、ロスカットレベルが低いFX業者を選ぶことをお勧めします。

海外FXは、レバレッジは25倍までと規制されている国内FXに比べ、400倍といったハイレバレッジでのトレードが可能です。

したがって、国内FX業者と海外FX業者のロスカットレベルが同じ場合は、海外FX業者のほうが、よりロスカットされづらいと言えます。

海外FXのマージンコール&ロスカットを比較

海外FXのマージンコールとロスカットについて、主要海外FX業者や、国内FX業者と比較していきましょう。

海外FX業者のマージンコール&ロスカット比較

主要海外FX業者のマージンコール&ロスカットを比較してみましょう。

マージンコールロスカット追証なしのゼロカットシステム
iFOREXなし0%有り
LAND-FX30%0%有り
IFC Marketsなし10%有り
FBS40%20%有り
AXIORY50%20%有り
XM50%20%有り
Titan FX90%20%有り

マージンコールは、証拠金維持率が50%に達したときに通知するという取引業者が多く、マージンコールの水準が最も高いのは、Titan FXの90%です。

IFC MarketsとiFOREXでは、マージンコールのサービスを提供していません。

ロスカットレベルは、上記の全ての海外FX業者において、証拠金維持率30%以下となっています。

特にiFOREXとLAND-FXのロスカットレベルは証拠金維持率0%と最も低く、取引口座へ入金した証拠金を全額利用してトレードすることが可能なので、資金を最大限に利用して取引したい人には、おすすめです。

国内FXと海外FXのマージンコール&ロスカット比較

海外FXは国内FXと比べて、マージンコールやロスカットが執行される水準が高いのでしょうか、それとも低いのでしょうか?

多くの国内FX業者が、証拠金維持率が70%~200%に達したときにマージンコールを通知しています。

国内FXのロスカットレベルは海外FXに比べ、証拠金維持率20%~100%とその水準に幅がありますが、多くの国内FX業者が50%以下、または100%以下をロスカットレベルとして設定しています。

したがって、マージンコール、ロスカットともに、それらが執行される水準は、海外FXのほうが国内FXよりも低いと言えます。

マージンコール&ロスカットが低い海外FXは資金効率が抜群!

マージンコールやロスカットは、FX業者が顧客資金を守るために行うサービスです。

取引業者により、マージンコールやロスカットが行われる水準は異なりますが、国内FXに比べ、海外FXはその水準が低い傾向にあります。

ロスカットレベルが低いと、取引口座へ入金した資金をより有効的に活用することができますが、損失が拡大する可能性もあります。

逆にロスカットレベルが高いと、より多くの資金を保全することができますが、強制決済されやすくなります。

どちらが良いのかは、トレーダーの取引手法やリスク管理により異なります。

損失リスクをなるべく減らしたいトレーダーには、ロスカットレベルが高い取引業者がおすすめです。

損失リスクがあっても資金効率を上げたいトレーダーには、ロスカットレベルが低い取引業者が良いでしょう。

ロスカットレベルを比較する際は、レバレッジの高さやゼロカットシステムの有無を確認することも重要です。

レバレッジが高いほうがロスカットレベルが同じでも、資金効率が良くなります。

相場の急変時など、ロスカットが希望価格で約定されずに取引口座への入金額以上の損失が出たときには、ゼロカットシステムが採用されていれば、その損失分の請求がありません。

レバレッジが高く、ロスカットレベルが低いのが特徴の海外FXであれば資金効率は抜群です。

また多くの取引業者がゼロカットシステムを採用しているため、より安心してハイリスクハイリターンのトレードを行うことができると言えるでしょう。

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