FX取引を行う上で、リスクの一つとなるのが、FX業者による出金拒否です。
取引をして利益を上げても、それを出金できないのでは全く意味がありません。
「海外FX業者では出金拒否が起き、国内FX業者よりも危険だ」と思っている人も多いのではないのでしょうか?
その実態と対応策を徹底解説します!
Contents
出金拒否の実態
海外FX業者による出金拒否は、実際に起きているのでしょうか?
その実態と、海外FX業者に関するネガティブな噂について見ていきましょう。
出金拒否とは何か?
出金拒否とは、出金依頼(FX取引口座から資金を出金する手続き)を出したもののFX業者によりそれを拒否され、資金を取引口座から出金することができないことを言います。
<出金拒否された例>
- 取引により利益が出ており、その利益分を出金しようとしたが、拒否された
- FX取引口座へ入金した資金を引き出そうとしたが、拒否された
- FX業者と、突然連絡が取れなくなり、出金依頼すら出すことができない
取引による利益のみならず、入金した資金までも戻ってこないケースも少なくありません。
FX業者のホームページが突然閉鎖されたり、サポートセンターとのやり取りが一切できなくなることもあります。
海外FXでは出金拒否があるのか?
それでは実際に、海外FX業者による出金拒否があるのでしょうか?
残念ですが、海外FX業者により出金拒否されるケースがあります。
しかし、「やっぱり海外FXはだめかも・・」と判断するのは早すぎます。
なぜなら、出金拒否されるケースには様々な原因があるからです。
海外FX業者に責任がある場合も勿論ありますが、顧客である投資家の責任である場合もあるのです。
出金拒否の原因とその対応策を知っていれば、海外FX業者でも安心して取引することができます。
海外FX業者は詐欺だという噂は本当?
海外FX業者による出金拒否により、「海外FX業者は詐欺だ!」という噂があります。
これは事実なのでしょうか?
実際、一部の海外FX業者が詐欺行為を行っていることは本当です。
しかしここで重要なのは、一部の海外FX業者が詐欺だからといって、全ての海外FX業者を詐欺だと決めつけるのは事実と反するということです。
信頼できる海外FX業者を選択すれば、高レバレッジやボーナスなどのメリットを享受しつつ、安心して取引をすることが可能です。
海外FX業者は無登録だから危険?
「海外FX業者は、無登録業者だから危険だ!」と思っている人も多いと思います。
この場合の無登録業者とは、「日本の金融庁へ金融業者としての登録をしていない業者」のことを意味します。
つまり、日本の金融庁の監督や規制の対象とならない海外FX業者は、「業務内容の把握ができず、登録業者である国内FX業者よりも危険だ」と判断されているのです。
しかし、この解釈は少し乱暴です。なぜなら、この無登録業者には2種類あるからです。
<無登録FX業者の種類>
- 他国の金融監督庁へ登録している・・・ある一定の信用力がある
- どこの国の金融監督庁にも登録していない・・・信用力が低い
実は、無登録業者と呼ばれる海外FX業者の多くが、海外の金融監督庁に金融業者として登録しています。
この金融監督庁による認可を、金融ライセンスと呼びます。
取得している金融ライセンスの種類によって規制内容は異なりますが、少なくとも他国であっても金融ライセンスを保持している海外FX業者は、その国の金融監督庁の規制や管理下にあるため、ある一定の信用力があることを意味します。
問題は、どこの国の金融監督庁にも登録していない、つまり金融ライセンスを持っていない海外FX業者です。
この場合は、規制や管理の対象になっていないので、業務の実態の把握が難しくなります。
よって、倒産リスク、詐欺行為を行うリスクが高くなるのが現状です。
「出金拒否をするような海外FX業者は、無登録業者だから危険だ!」という噂は、どの国の金融ライセンスも所有していない海外FX業者には当てはまるケース。
しかし、他国の金融ライセンスを保有している海外FX業者に関しては、事実とは言えない場合が多いのです。
ちなみに、日本の金融庁に登録をしていないからこそ、投資家が享受できるメリットがあります。
それは、「高レバレッジ」です。
日本の金融ライセンスをもつFX業者で取引する時は、4%以上の証拠金が必要となります。つまり、最大レベレッジが25倍までとなります。
日本の金融庁の規制の対象になっていないからこそ、海外FX業者ならではの、高レバレッジが実現できるのです。
出金拒否の原因
出金拒否を引き起こす原因には、様々なものがあります。
海外FX業者に責任がある場合
出金拒否の原因が海外FX業者にある場合には、主に3つのケースがあります。
海外FX業者による詐欺行為
海外FX業者による詐欺行為とは、顧客が入金した資金や取引による利益を海外FX業者が搾取する行為を意味します。
豪勢なボーナスキャンペーンや誇大広告により、顧客に取引口座へ入金させた後、出金拒否をするケースが多いようです。
2014年6月19日に、国民生活センターが発表した「海外FX取引をめぐる消費者トラブルに関する報告書」の中でも、このトラブルの一例が紹介されています。
<詐欺行為による出金拒否トラブルの一例>
消費者が、誇大広告につられてFX自動売買ソフトを国内ソフト業者から購入
↓
業者の指示に従って、海外FX業者の口座を開設して資金を入金
↓
取引をして利益がでたため、資金を引き出さそうとしたら出金拒否にされた
↓
取引による利益はおろか、入金した資金さえも戻ってこない
海外FX業者が倒産
海外FX業者が倒産すると、取引口座の資金が戻ってこないことがあります。
どこの国の金融ライセンスも所有していない海外FX業者は、倒産リスクが高いだけでなく、顧客資金の信託保全をしていないケースが多いために顧客の資金も差し押さえられ、出金できなくなることが多いようです。
金融ライセンスを所有している海外FX業者で、金融監督庁により顧客資金の信託保全を義務付けられている場合は、たとえ業者が倒産しても顧客の入金額は返還されるケースが殆どです。
海外FX業者の手違い
単純に、海外FX業者の手続きミスにより、出金拒否が起こるときもあります。
「出金額が希望額よりも少ない」といったミスもありますので注意が必要です。
顧客に責任がある場合
出金拒否の原因が、顧客側の責任である場合もあります。
出金ルールや取引ルールの理解不足により起きることが多く、この場合は、たとえ優良な海外FX業者であっても出金拒否が発生します。
出金ルールを理解していない
顧客が海外FX業者の出金ルールをよく理解していないために、出金拒否されるケースです。
<出金ルールの理解不足による出金拒否例>
- 出金希望額が出金可能額よりも多い
- 入金方法と出金方法が異なる
- 登録情報に不備がある
- 本人確認書類の未提出
「クレジットカードで入金した場合は、同じクレジットカードでの出金が優先される」といった海外FX業者ならではの出金ルールを理解していなかったり、登録情報の不備や個人確認書類の未提出など、顧客側の落ち度により出金拒否されることがあります。
取引ルールを理解していない
それぞれの海外FX業者が定める取引ルールに違反したために、出金拒否されるケースです。
<取引ルールの理解不足による出金拒否例>
禁止されている経済指標発表時のスピャルピングで利益がでた
↓
その利益分を出金依頼
↓
ルール違反としてFX業者より利益が取り消され出金拒否された
ボーナスがらみの出金条件を理解していない
出金依頼した金額の中にボーナス分が含まれているために出金拒否されるケースです。
顧客がボーナスの出金条件を理解していないために、出金拒否が起きる場合が多いですが、中にはボーナスのみを不正に出金しようとする悪意のある顧客もいます。
多くの海外FX業者では、アビュージングトレードにより、ボーナスのみを不正に取得しようとすると出金拒否されます。
<アビュージングトレードによる出金拒否例>
海外FX業者A(ボーナスを付与)と海外FX業者Bで両建てトレード
↓
ボーナスの出金条件である取引条件をクリア
↓
ボーナス分の出金依頼
↓
違反取引とみなされ、海外FX業者Aが出金拒否
この場合は、2社のFX業者間で両建てトレードを行っているため、損失をだすリスクが全くなく、ボーナスのみを搾取する取引行為として禁止されています。
口座凍結制度を理解していない
ある一定期間トレードをせず出金依頼を出した時に出金拒否をされることがあります。
これは、口座凍結制度(約6か月~1年間取引をしていない時に、口座を凍結させる)によるものです。
この制度を採用しているかどうかは海外FX業者により異なりますが、採用している業者に口座がある場合は、一定期間取引をしていないと出金処理ができなくなります。
出金拒否のリスクを減らす方法
海外FX業者による出金拒否は現実に起きていますが、その出金拒否リスクを減らすことは可能です。
その方法を詳しく見ていきましょう。
海外FX業者の安全性をチェックする
詐欺行為や倒産による出金拒否リスクを減らすためには、海外FX業者の安全性をチェックすることが必要です。
そのためにはいくつかの方法があります。
金融ライセンス
海外FX業者が、各国の金融監督庁に金融業者として登録した場合は、金融ライセンスを所有していることになります。
<代表的な金融ライセンス-取得難易度順->
- 英国金融行動監視機構(FCA)
- キプロス証券取引所(CySEC)
- ニュージーランド金融市場庁(FMA)
- ベリーズ国際金融サービス委員会(IFSC)
金融ライセンスを取得している場合は、金融監督庁により監視・監督されているため、詐欺行為による出金拒否リスクが低くなります。
また、組織体制や財政基盤がしっかりしていることが多く、FX業者の倒産リスクも低くなります。
注意点としては、この金融ライセンスは国により基準が異なり、取得の難易度にも差があることです。
英国金融行動監視機構(FCA)が最も取得するのが難しく、事業計画、顧客資金の保護、資本金など、数々の条件をクリアしなければなりません。
当然ですが、取得が難しい金融ライセンスを有する海外FX業者はより安全であると判断することができます。
金融ライセンスについて詳しくはこちら!
顧客資金の信託保全
顧客資金の信託保全とは、顧客から預かっている資金を海外FX業者の運営資金とは別に金融機関の信託口座へ預けることを言います。
万が一業者が倒産した時でも、顧客の資金は保全され、信託銀行や弁護士を通じて資金が返還されます。
この信託保全を行っている海外FX業者を選べば、倒産による出金拒否リスクは非常に低くなります。
営業年数の確認
一般的に、日本市場での営業年数が長い海外FX業者は信用力が高く、より安全であると判断することができます。
レビューを読む
インターネットサイトに掲載されている各海外FX業者のレビューを確認してみるのも、業者の安全性をチェックする良い方法です。
ただし、非常に偏った情報もあるので全てを鵜呑みにするのではく、様々なレビューを参考にして相対的に判断するようにしてください。
誇大広告等に注意
豪勢なボーナスキャンペーンなど、大がかりなキャンペーンを行っている業者は、注意が必要です。
誇大広告等により投資家の口座開設・入金を促し、出金拒否をするケースがあります。
取引ルールを理解する
FX業者により禁止されたトレード手法で取引を行った場合は、出金を拒否されることがあります。
<禁止されている代表的なトレード手法>
- 経済指標発表時の取引
- スキャルピング
- EA(自動売買ソフト)による取引
- 2つの海外FX業者間の両建てトレード
- 裁定取引(アービトラージ)
※アービトラージとは、スワップ差を利用して利益を上げようとするトレード手法です
海外FX業者により取引ルールが異なるため、利用規約をしっかりと理解することが必要です。
禁止されているトレード手法について、サポートセンターに問い合わせてみるのも良いでしょう。
出金ルールを理解する
海外FXならではの出金ルールをよく理解していないために、出金拒否されるケースは少なくありません。
特に重要な出金ルールは以下の通りです。
出金方法が限られる
海外FXでは、入金した方法により出金方法が限られます。
最も利用されるクレジットカード入金の場合は、同一のクレジットカードによる出金が優先されます。
個人情報の確認が必要
多くの海外FX業者が、アンチマネーロンダリング規約を順守している影響から、出金には個人情報の確認が必要となります。
登録情報に漏れがあったり、必要とされる本人確認書類が提出されていない場合は、出金が拒否されます。
引っ越しなどにより住所が変更された時などは、速やかに変更手続きを行うようにしてください。
着金時間・手数料がかかる
出金方法によっては着金するまでに時間がかかり、手数料も国内FX業者に比べて割高である場合があります。
これを理解していないために、出金可能額以上の出金依頼を行ってしまったり、「1週間たっても着金されない!」と出金拒否を疑うケースがあります。
出金方法について詳しくはこちら!
ボーナスがらみの出金条件を理解する
海外FXのメリットの一つに、「ボーナス」があります。
- 口座開設ボーナス
- 入金ボーナス
- 取引ボーナス
- 証拠金ボーナス
基本的に、付与されたボーナスを出金することはできません。
証拠金の足しとして、取引に利用することができ、トレードにより得た利益のみ出金ができます。
一部の海外FX業者では、キャッシュバックキャンペーンとしてボーナスが出金できる場合もありますが、ある一定以上の取引を必要とするなどの出金条件があります。
また、ボーナスのみを不正に取得しようとする「アビュージングトレード」を禁止する海外FX会社が殆どです。
自分の口座にボーナスがいくら含まれているのか、そしてボーナスの出金条件について、必ず確認するようにして下さい。
海外FX業者のボーナスについてはこちら!
資金のリスク管理を徹底する
海外FX口座内の資金のリスク管理を徹底することも、出金拒否リスクを減らすことができます。
その具体的な方法は、以下の4つです。
余分な資金を投入しない
万が一のために、取引口座へ、必要以上に資金を投入しない方が賢明です。
海外FXならではのメリットである高レバレッジで取引をすれば、少ない資金で利益を上げることが可能ですので、入金額は国内FX口座よりも少なくて済むはずです。
定期的に出金する
海外FX業者が突然倒産したり、日本から事業を撤退することもあり得ます。
そのリスクを減らすためにも、定期的に利益を出金するようにしてください。
口座を定期的にチェックする
自分の取引口座状況は、定期的にチェックすることをお勧めします。
とくに口座凍結制度を採用している海外FX業者の場合は、一定期間取引がないと口座が自動的に凍結され、出金拒否が起こります。
万が一口座が凍結された場合は、カスタマーサポートへ連絡をし、口座再開申請書の提出などの所定の手続きを行えば出金可能になります。
入金履歴・取引履歴の保存
海外FX業者の詐欺行為、また単純な手続きミスなどにより出金拒否が起きた場合には、入金履歴や取引履歴が証拠となりますので、なるべく履歴は保存するようにしましょう。
海外FX業者で取引するなら業者選びをしっかりと!
海外FX業者の詐欺行為や倒産による出金拒否を避けるためには、より安全なFX業者を選ぶことが大切です。
主要海外FX業者の安全性について、まとめてみました。
金融ライセンス | 顧客資金の管理方法 | その他の顧客資金安全化の取り組み | |
---|---|---|---|
Axiory | ベリーズ国際金融サービス委員会(IFSC) | 「Sparkasse Bank」で分別管理 | The Financial Commission(投資家とFX業者の紛争解決機関)へ加入 |
Titan FX | バヌアツ共和国金融当局(VFSC) | ナショナルオーストラリア銀行(NAB)で分別管理 | The Financial Commission(投資家とFX業者の紛争解決機関)へ加入 |
IFC Markets | 英領ヴァージン諸島金融サービス委員会(BVI FSC)/キプロス証券取引委員会(CySEC) | 銀行にて分別管理 | AIGの保険へ加入 |
LANDFX | セントビンセント金融サービス機構(FSA) | 銀行にて分別管理 | 金融サービス補償機構(FSCS)により、倒産や取引中止などの場合は、最大5万ユーロまで保証 |
iFOREX | キプロス証券取引委員会(CySEC) など | 銀行にて分別管理 | |
FBS | ベリーズ国際金融サービス委員会(IFSC) | 銀行にて分別管理 | |
XM | セーシェル金融庁(FSA) | 銀行にて分別管理 | AIGの保険へ加入 |
GEMFOREX | モーリシャス金融サービス委員会(FSC) | 銀行にて分別管理 | |
HFM(旧HotForex) | セントビンセント・グレナーディン諸島(SV)など | 銀行にて分別管理 | 民事保険賠償制度あり 500万ユーロまで保証 |
上記のすべての海外FX業者において、顧客の資金は、業者の運営資金とは一緒ではなく、分別管理されています。
また、Titan FX以外のFX業者は、金融ライセンスを所有しています。※
唯一、金融ライセンスを持っていないTitan FXでも、世界的にもトップレベルの銀行であるナショナルオーストラリア銀行(NAB)の信託口座において、顧客の口座残高と含み益を含む「全額」が信託保全されています。
これにより、Titan FXが経営難に陥っても顧客の資金は守られますので、無登録業者であっても比較的安全であると言えるでしょう。
以前保持していたニュージーランド(FSPR)は、解除されています。
※追記①:2020年11月、トレーダーとブローカーのトラブル解決を目的とした第三者機関であるFinancial Commissionに加盟
※追記②:2021年10月、モーリシャス金融サービス委員会(FSC)のライセンスを追加で取得
海外FX業者の安全性&信頼性ランキンはこちら!
出金拒否のトラブルを避けるために必要なこと
海外FX業者による出金拒否が、実際に起きていることは事実です。
しかし、その原因を見てみると、海外FX業者だけでなく顧客の責任である場合もあります。
まずは、安心できる海外FX業者を選ぶことが大切です。
次に、それぞれの業者が定める出金ルールや取引ルールなどをよく理解するようにしてください。
優良な海外FX業者で、利用規約を順守して取引を行い、正しい出金依頼を行えば出金拒否が起きることはまずありません。
そうすれば、海外FX業者であっても高レバレッジやボーナスなどのメリットを享受しつつ、安心して取引をすることができるのです。
XM(エックスエム)
日本人トレーダー海外FX業者人気No,1のXM!とりあえず開設しておくべきブローカー。
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